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投資家・戸祭陽介氏との対談 : 「なぜCo-Growthに投資をしたか?」

株式会社Adlib Tech Ventures代表戸祭氏に聞く『リフレクトル』の真価と未来

Introduction

2022年12月にプレシリーズAで総額約7千万円の資金を調達したCo-Growth株式会社。
そこには様々な形でCo-Growthを支える、たくさんの支援者の存在があります。

今回Co-Growth代表の佐々木と対談したのは、リード投資家として当社をサポートいただいている株式会社Adlib Tech Ventures 代表取締役社長の戸祭氏。投資先のIPO率が40%と、脅威の数値を誇る戸祭氏に、投資の背景や、当社事業の魅力、今後の発展性についてお話いただきました。


プロフィール写真

■ 戸祭 陽介氏 プロフィール

株式会社Adlib Tech Ventures 代表取締役社長。
元伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社 パートナー。元YJキャピタル株式会社 副社長/CFO。事業会社およびファンドのベンチャー投資業務に精通。ヤフーのCVCであるYJキャピタルの企画、設立、運営、あおぞら銀行グループのVC立ち上げ支援等の実績を持つ。新卒で大和企業投資に入社、投資営業、審査、ファンド運営など一連のVC業務に従事後、あおぞら銀行にてVC立ち上げを支援。その後、ヤフーにてM&A業務に従事後、YJキャピタルを企画・設立し、CVCトップクラスの実績を残す。VC歴は20年以上、15社のIPO、3倍以上の投資回収実績を持つ。主なIPO実績はファンコミュニケーションズ、アニコムホールディングス、ジーニー、Gamewith、インティメートマージャーなど。

営業力育成のノウハウが整っていたことが投資の決め手に

佐々木

佐々木:はじめてCo-Growthのサービス『リフレクトル』の話をしてから投資に至るまで、「どんな検討があったのか」をお伺いしてもよろしいでしょうか?

戸祭

戸祭氏(以下、戸祭):実は、最初にお話を伺った時は、“「よくあるtoBのバーティカルSaaSで、全然スケールしないんじゃない」”という印象を持っていました。

しかし、よく見るとリフレクトルの顧客満足度が異常に高い。そこで、見せられた情報やミーティングで話された内容では説明されきっていない何かがあるなと思いました。その仮説をもとに、改めて佐々木さんに色々細かくヒアリングをさせていただき、回数を重ねるごとにようやくリフレクトルが持っている魅力や価値を深く理解することができたので、出資を決めたとういうのが投資決定の背景でした。

佐々木

佐々木:私たちが言語化しきれていないところまで深く聞いていただいたので、とてもありがたかったです。ちなみに、ヒアリングしていただく中で、投資の決断に至ったポイントがあれば具体的に伺いたいです。

戸祭

戸祭:自分が営業時代に経験した、「今の説明じゃ伝わらなかったな」「このケースには対応できなかったな」「他の人はどうやっているんだろう」といったケースを『リフレクトル』で解決できるなと感じた時にはじめて、なんとなく腹落ちしました。

それを抽象化していくと、リフレクトルが、“営業支援をするツール”ではなく、“本質的なコミュニケーションスキルを身につけるためのツール”だと気付き、営業育成の根本的な課題を解決できるサービスだなと。
佐々木社長がこれまで経験したものを体系的に説明することができるツールであることに気付いたんですよね。

結局、サービスというのはツール×ノウハウだと思っているので、ツールとしての機能だけではなく、ノウハウもしっかりと整っているサービスであることを理解できたのが投資の一番の決め手でした。

佐々木

佐々木:ありがとうございます。リフレクトルはコミュニケーション能力の中でも「どこが足りていないのか」というようなスキルの不足を顕在化することに特化したサービスです。“目に見えてはいるけれども言語化できていない”ようなものや“人によっては捉え方が違う”ものを「捉え方」から言語化し、体系化するプロダクトなので、それをわかっていただけたのが嬉しいですね。

戸祭

戸祭:そうですね。今までのコミュニケーションに関する学習ツールは、そこまで踏み込んでいないものばかりだったと思います。表面的なHOW TOの部分しかケアできていないサービスが世の中に多い中で、“なぜそのアクションを起こすのか”、“そのアクションに対してどういう理解をしたらいいのか”というのが体系化されているサービスである点が“他のサービスとは違うな”と思いました。

例えば、『ネクタイをみながら話す』『常に笑顔を心がける』『声は大きく』などの基礎的なところは当たり前のことすぎて、体系的に理解してノウハウ化することってあまりないと思うんですよね。
そういった“暗黙の了解”で進んでいたことが、しっかりとノウハウ化され可視化されるサービスなので、これまでのロールプレイングなどの課題をすべて解決する素敵なサービスだと思います。

佐々木

佐々木:私のこれまでの経験でも、トップ営業の方の実践は言い回しは違えど、根本的な部分が共通していました。一方で、それをどう表現するか、フィードバックするかは体系化できておらず属人化していたことが課題だと感じていました。
この“フィードバック”を体系化し、価値が出るような仕組みに落とすために『リフレクトル』を開発したんですよね。

戸祭

戸祭:なるほど、そういう経緯があったんですね。トップ営業マンでも言語化して説明するのはなかなか難しいところを、しっかり言語化できるようにしていらっしゃることは素晴らしいと思います。

佐々木

佐々木:言語化に関しては、正直まだまだ発展途上だと思っており、ここを改善することでリフレクトルはさらに伸びると思っています。戸祭さんのおっしゃるように、動画を見たときは理解した気になるが、いざというときに言語化できる営業マンは少ないのが現実です。

動画を見てわかることからシステムの統計的なデータを出し、人材育成のサポートをするレベルまで発展させられたら、他ではまったく作ることができないサービスになるのではないかと思っています。

ある会社を例に出すと、効果的な指導・フィードバックを行っていた優秀なビジネスパーソンが職場から離れる際、その方のフィードバックを紐解き、整理して残しておくという一連の流れをリフレクトルで行っていました。
このような事を、より簡単に、それにより多くの組織で実現できるようなツールにしていきたいと思っています。

戸祭

戸祭:ありがとうございます。
もともと僕が仕事で目標にしていたのは、会社の成長に寄与するベンチャーキャピタルを運営することでした。そのためには『会社のことを社長と同じくらい理解する』ことが1番大切だと思っています。
数回のミーティングを通して、Co-Growthのことやサービスについて、佐々木さんに近いレベルまで深く理解できるようになったのかなと感じています。

我々の目線感が合うことで、はじめて適切な意見が言えるようになったと思います。

プロダクトの品質面はクリア、次の課題はどう世間にアピールするか

写真
佐々木

佐々木:1点気になったのですが、戸祭さんが経営者の方とお話をする上で、どのような内容を重点的に聞きたいと考えていますか?

戸祭

戸祭:一言で言うと、経営者の方々が考えるビジネスモデルについてしっかり聞いていくことが大事です。
私が投資を決定する際は、「財務諸表」と「ビジネスモデル」の2つを理解することに重きを置いています。
この2つをミックスさせることでビジネスの全容がわかるのと、これをすることで経営者の目線に立って会社を見ることができます。つまり、ヒト・モノ・カネの流れを全体的に見渡すことに重点を置いています。

佐々木

佐々木:なるほど。プロダクトの将来性や経営者の想いだけでなく、数値をしっかりと確認し、その両方を総括して判断することで、投資対象となる会社を選んでいるのですね。

戸祭

戸祭:まさにおっしゃる通りです。
一番はじめにプロダクトやサービスの良さがあり、そこに経営者さんの戦略や思いが乗っかってくる。さらに、プロダクトの良さを数値で証明できればいいのですが、最近、損益分岐点を割っているベンチャーが多いことは気になりますね。

損益分岐点を下回っているにもかかわらず、そこからいかに回復させるかというビジョンを持っていない会社さんがかなり多い。
私はこれを結構見るようにしているので、そこの課題に気づいている社長さんだと意気投合し、積極的に意見を交わせますね。

佐々木

佐々木:今回ご検討いただく際に、PL/BS(損益計算書/貸借対照表)を見ることはもちろんですけれどPL/BS(損益計算書/貸借対照表)の変化もかなり具体的に見て、質問してくださっている印象でした。
ちなみに数ある企業の中で、戸祭さんから見てCo-Growthがどのように見えているのか、率直な感想をお伺いできればと思います。

戸祭

戸祭:そうですね。まずはプロダクトやサービスの質が非常に良いという段階はクリアしていると思います。
これはVCの観点だけでなく、顧客満足度が高いことからも証明されていると思います。

次は、今の業務運営を型化して拡大していくフェーズです。このフェーズでは、Co-Growthの良さや強みを、どう対外的にアピールしていくかを自分たちで改めて理解し、綺麗に整理することで、さらに評価も上がると考えています。

佐々木

佐々木:ありがとうございます。確かに、これから先は、マーケットに向けて自分たちの強みをよりわかりやすく伝えていくということが大きなテーマになってくると思います。今回Adlib Tech Venturesさんにまとめていただいたプレスリリースなどの資料を拝見すると、自分たち以上にわかりやすく、リフレクトルの情報がまとめられたことが印象的でした。

成長著しい組織の中で、事業の型化に貢献できる営業やCSが必要

写真
佐々木

佐々木:他に、これからどんな人を迎えていくとよりいい雰囲気になるかも教えていただきたいです。

戸祭

戸祭:そうですね。まず営業の経験者を優先的に採用し、事業をスケール化していくのが理想だと思います。
同時に、一匹狼のようなタイプが多いと、組織としてはなかなか発展していきづらいでしょう。彼らは個人主義で仕事することが好きなので、型化して、規模を拡大しながら展開していくのとは真逆なポジションだと思います。
つまり、カルチャーフィットする、チームとして戦えるような人材をいかに集められるかが肝になるはずです。

佐々木

佐々木:それこそ我々のお客様が抱えている課題と通ずる部分です。結局スタープレイヤーがいてもやめてしまうため、組織は成長しないんですよね。
そのため、一定以上の高パフォーマンスをだせる方々が「たくさん」生まれる状態が組織としては理想だと考えており、そのような組織にしていくために、自社内でもリフレクトルを使っています。

戸祭

戸祭:私の経験だと、新卒者を3年育てれば、かなりの戦力になっているところが多いと感じています。短期的には中途採用の即戦力に営業をしてもらう方が良いように思えますが、組織的なバランスやカルチャーフィットを考慮すると、新卒者の充実も重要だと考えます。

とは言え、新卒者は教育しなければならないので、会社が教育にリソースを割ける体制になったら、そうした方向にシフトするのもありでしょう。

佐々木

佐々木:なるほど。そうした意味でも、自分も現場で活躍しながらそれを型化していくことに関心がある強い人が必要そうです。

また、弊社の場合は、営業とカスタマーサクセスの事業がはっきりと分かれてはいません。カスタマーサクセスも営業のコンサルティングをすることがあり、営業もカスタマーサクセスを通じて恒常的な良い仕組みを作っていくというマインドがないと、効果的な営業はできません。両者がつながっている部分を型化することも、我々が今後挑戦するところと思います。

戸祭

戸祭:カスタマーサクセスは、サービスに対する改善点を汲み上げるという意味で、非常に大きな役割を持っているので、そのあたりも強化していきたいところですね。

カスタマーサクセスは、組織が重要視しなければ単なるコールセンター、サポートセンターのような役割になってしまいます。そうではなく、顧客の意見を汲み上げて改善させていく意識がある人の採用が重要です。

他には、コーポレートを担える人が現場に一人いると良いと感じています。コーポレートが薄いと、他の部門がバタバタとしていても、最後にそのツケを払うことになります。早い段階からコーポレートが組織を作りながら、組織を大きくしていく方が健全かと思います。

コーポレートスタッフを採用する上で重要なポイントは、会社全体のフローを理解して動ける人材かどうかです。経理や人事など、バーチカルにポジションが切れてしまっている人ではなく、ベンチャー企業の全体を見渡せる人材が必要だと思います。

佐々木

佐々木:ありがとうございます。人材は、今後も常に検討を続けていくべき重要な課題だと思います。最後に、Co-GrowthがIPOする際は、どのような姿になっているべきだとお考えですか?

戸祭

戸祭:リフレクトルは、営業を行うすべての会社、もっと言うと、営業以外でも人と接する局面がある会社であればどこでも使う価値のあるサービスだと思っているので、その可能性やビジョンが見えるようになった時が、IPOのタイミングなのではないかと考えています。

リフレクトルは、コミュニケーションが発生する場面であればどんな人にでも有益なサービスであり、とても可能性を感じています。

佐々木

佐々木:ありがとうございます。ぜひ、実現させたい姿ですね。

リフレクトルを多くの人に使ってもらうためには、サービスを使って誰もがあるべき姿に到達できる、そのプロセスを仕組みとして見せる必要があると思っています。

また、営業の仕組み化は、外部からの支援があって初めてできる会社もあります。そのため、そうした会社を外部から支援するプラットフォームづくりも進めていきたいと考えています。

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そうした信念のあるクライアント企業と共にリフレクトルは歩んでいきたいと考えています。