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家を持ちたいというお客様の潜在的な希望を引き出す力に磨きをかける

育成のリーダーが、細やかに実施状況をフォローすると同時に、会社の文化や目指す姿に触れながら取り組みの意義を伝えることで、成功している事例

TOKYO BIG HOUSE株式会社様

Introduction

「小さな予算で大きな家を」をテーマに、首都圏を中心としてデザイン性の高い戸建て住宅の企画販売を行うTOKYO BIG HOUSE株式会社。「TOKYO BIG HOUSEは住まいを通して人がもつ大きな可能性に貢献します」という経営理念のもと、「すべての人に持ち家を」をmissionに掲げ日々スタッフの育成にも力を注いでいます。


室内

2020年4月にはケイアイスター不動産株式会社と資本提携し、千葉県を中心に次々に営業所をオープンさせるなど成長を続けています。同社が強みとする、家を持ちたいというお客様の潜在的な希望を引き出す力に磨きをかけるため、営業育成を進める一環としてリフレクトルを導入し、日々のロープレ実践で活用されています。

今回は、リフレクトルの運用を中心となって担っている営業支援チームリーダーの青柳友佳里さんにお話を伺い、同社が大切にしている想い、リフレクトルの取り組みで心がけていること、上下の信頼関係を築く独自の組織文化、今後の展望などについて語っていただきました。



プロフィール写真

▶青柳友佳里さん|TOKYO BIG HOUSE株式会社 不動産営業グループ 営業支援チームリーダー

小中高生を対象とした学習塾のエリアマネージャーとして複数校舎の運営管理、講師の採用・育成に従事。成果も出て順調でしたが、より広い世界を知りたいという想いや当時の上司からももっと活躍できる場があるなら卒業したらいいと後押しをもらい、株式会社プログレス(現TOKYO BIG HOUSE株式会社)に転職。人事部として新卒採用、中途採用に従事した後、営業に転向し、リーダーとしてチームを牽引。現在は営業支援チームリーダーとして、前職7年間教育業界にいた経験を活かし、新卒・中途の営業スタッフの育成と研修カリキュラムや営業マニュアルの構築に携わる。

1. TOKYO BIG HOUSEが大切にする「家を持ちたいというお客様の潜在的な希望を引き出し、人生の可能性に貢献したい」という想い

弊社は、新築戸建の仕入れから、建築、施工、販売、アフターサービスまで、住宅に関する一連を一貫して担っている会社です。2007年に株式会社プログレスとして設立し、2019年1月にTOKYO BIG HOUSE株式会社へ社名変更しました。2020年4月にはケイアイスター不動産株式会社のグループ傘下に入りながら、もともと弊社が強みとしていたお客様の購買可能性を引き出す力を活かして、さらなる発展を目指しているところです。

私たちは「すべての人に持ち家を」というミッションを掲げています。世の中には、住む場所が要らないという人も住居を欲しくないという人もいないはずです。住宅購入に向けて積極的に進める方がいらっしゃる一方で、「自分にはまだ早い」とか「自分には値段が高い」などと購入を諦めてしまう方々もいらっしゃいます。そういった方々の夢を形づくって住宅を持つまでサポートして、理想の人生を叶えていただきたい、という想いでこの仕事を続けてきていますし、この考え方は今後もずっと大切にしていきたいと思っています。

どのお客様にも住宅を購入するまでにはそれぞれのストーリーがあり、私たちも毎回感動をいただいています。賃貸アパートへの訪問営業で出会った40代の男性のお客様。扉を開けてくださった時の家財道具の様子から、ご家族でお住まいの方かなという印象を持ちました。しかしお話を伺うと、もともとご両親と住んでいたアパートに、ご両親が亡くなられてからはお一人で暮らしていることがわかりました。初めその方は「俺はここでいい。困ってない。結婚するかもわからない。地元もここだし、特に引っ越すつもりもない。ここで十分だから」とおっしゃっていました。ところが、その方の趣味など色々なお話をさせていただくなかで、お父様に連れられて分譲マンションの見学に行ったことがあるというお話を伺いました。お父様はご病気でローンを組むのもおそらく難しかったはずなのに、なぜ見学に行かれたのか真相はわからないようでしたが、私は、お父様がお客様に「いつか自分の家を持って欲しい」という未来を描いていたのではないかと強く感じ、そのようにお伝えしました。それをきっかけに、お客様の方から「家を買うってどういうことが必要ですか?どういう流れですか?」と徐々に興味を示してくださって、まずは物件を一緒に見に行くことになりました。最初こそ「俺にも買えるのかな」などと不安げでしたが、物件を見て「これが俺の家になるのか」と嬉しそうにした後は、購入して引っ越すまであっという間でした。そのお客様から最後に、「青柳さんに出会わなければ自分が家を持つことは叶わなかった」という言葉をいただきました。ご両親との思い出の詰まった家から、新しく自分自身の人生のために大きな一歩を踏み出された。ご両親から息子さんへの想いも込めての住宅購入のお手伝いができたと思っています。

顔写真

2. リフレクトルの取り組みで心がけているのは本来の目的を見失わないこと。ランキング表を配信してモチベーションUPも

弊社の課題として、経験を重ねているスタッフと新人で、お客様との対話力の差が埋まらないことにありました。話す内容やポイントを「まず見て覚えろ」や口頭で補足して教えるというような、職人技術の伝承のようになっていて、正確に全員で共有できていませんでした。会社を大きくしたい、営業メンバーを増やしたいとなった時、仕組み化して誰もが取り組める営業組織にする必要があると考え、数年前からまずトークスクリプト作りを始めました。その後、仕組みづくりの一環でリフレクトルを導入して育成のカリキュラム化を進め、「営業全員が高いレベルでお客様と対話できるようになること」を目指して取り組んでいます。

column

リフレクトルの具体的な取り組みのご紹介

リフレクトルの具体的な取り組み内容は次のとおりです。 営業部の合計21名がリフレクトルでロープレを実践しており、チームリーダーとその上司1名、営業支援チームリーダーである私のいずれかがフィードバックを行っています。1つの実践動画に対して最低1,2つはフィードバックしています。
リフレクトル導入時の数週間は、リフレクトルを使ってのロープレに慣れてもらうために時間が短く、かつ取り組みやすいテーマを毎週2,3個選出してリスト化したものをカリキュラムとしてメンバーに実践をしてもらっていました。 慣れてきた段階で、体系化されたカリキュラムを追加しました。具体的には、同じグループのケイアイスター不動産が作成した5つのカリキュラムと、自社で作成したトークスクリプトをリスト化したカリキュラムです。ロープレのテーマ毎に状況設定やスタート方法を登録して、リアルな状況をイメージしながらロープレをできるようにしています。自社カリキュラムの項目は現在17個あり、順次増やしていく予定です。 基本的には上記のカリキュラムに沿って順番にロープレを実践しています。 加えて、自由にテーマを選んで実践する「自由課題」もあり、個々に取り組みたいテーマや苦手克服の目的でも活用することとしています。
また、実践数、合格数、合格率の目標を毎月設定しています。基本、実践数20回以上、合格数5個以上、合格率30%以上を月の目標としています。毎週金曜日に結果がランキング表となって全員に配信される仕組みにしています。
上記の取り組みを継続的に行っていく中で、今まで成績が芳しくなかった営業メンバーが、1ヶ月間ロープレ実践を人一倍頑張ったら、翌月上位になったことがありました。リフレクトルをやれば、お客様との対話力が伸び、成果に繋がるんだという空気が出来上がりつつあり、リフレクトルのランキングが営業成績のランキングとほぼ一致していることも最近の傾向です。

リフレクトルでのロープレに取り組んでもらうベースにあるのは、お母さんのように口うるさく「しっかり取り組めている?」と何度も繰り返し確認するというすごく原始的なことですね(笑) 同時に、繰り返し確認するだけでは、時が経つと取り組むことが目的になりがちです。そうなってきていると感じたら、「ロープレをするのはなんのため?なにを習得したいの?自身の課題はどこにあって、その課題を解決するためになにをすべきなの?今していることはあっているの?」と本来の目的に立ち戻れる話をするよう心がけています。

弊社はもともとチームの輪を大切にする社風があり、それは良い特徴なのですが、一つ間違えると馴れ合いの雰囲気になってしまいます。実際に営業部もフワッとした空気になった時期がありました。やはり営業という職種に「1番を取りたい」とか「絶対に自分がトップになってやる」という競争心は必要で、ランキング表を取り入れることで、負けたくないという気持ちを醸成し、メンバーのモチベーションも変わってきました。上位になると褒められたり、先輩よりも上だったと嬉しかったりすることで意欲を高めることができています。逆に、取り組み数や合格率が基準に満たない場合は赤字で表示されるので、それを回避したいという気持ちから取り組んでいるスタッフもいます。リーダーが参加し始めてからは、「リーダーはさすがだね」という話が出たりもして、ランキング表を見て、皆それぞれに感じるところがあるだろうと思っています。

3. リーダーが頑張る姿に感化されて若手も頑張る。ベースにあるのは上下の確かな信頼関係

リフレクトルの取り組みは、初めはスタッフ職のみを対象としていて、リーダー職は評価者でした。しかし、スタッフ職は簡単な内容の時にはどんどん進むのですが、内容が難しくなってくると進めなくなる人がちらほら出てきました。同時に、私から見てこの内容であればリーダーにも挑戦してもらいたいとも思いました。もともと上下の信頼関係が強く、上司やリーダーにメンバーが憧れを持っている組織なので、まずはリーダーに頑張ってもらい、若手の道を開いてもらうことにしました。一般的にはリーダーになるとメンバーを頑張らせて自分は監督者に・・という方向に走りがちですが、「リーダーが一番努力し続けるべき」と普段から代表が話していることもあり、弊社には後ろから支えるリーダーというよりは先頭を走って引っ張るリーダーが多いんです。なので、リフレクトルについても若手はその姿を見て、「リーダーがこれだけやっているんだから、自分ももっとやらなきゃ」などと感化されています。

例えば、現在営業で活躍している入社7年目32歳のリーダーは、昨年7月からリーダーとなっていますが、同年4月までは全く別の部署にいました。はじめは全然契約数が上がらず、苦労して悩んでいましたし、本人は「リーダーとして大丈夫か?」という成績で焦りもしたと思いますが、半年後から突然結果がどんどん出始めました。なぜなら、彼は練習量が一番多かったんです。彼の姿を見てきた他のメンバーからすると「あの人ができるようになったのだから、自分も絶対できる」と思えます。他にも、入社時は1番成績が悪かったけれども、歯を食いしばって地道に頑張り続けた結果、3年目でドンと突き抜けてリーダーに駆け上がった人もいます。最初から天性の才能があってというわけではなく、努力し続けた人がリーダーになっている。弊社の社風にリフレクトルが合っていると思います。

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4. 部下の可能性をその人以上に信じて、未来の姿を見せるのが上司

上下の信頼関係が強く、お互いに率直に意見を交換し、吸収し合えるのも当社の文化の特徴とも言えます。弊社には“A I U E O”の5つの行動指針があります。

A:Active、行動する。その後、考える。行動こそ、挑戦。行動のみが、夢を実現させる。
I:Integrity、コミットメントを中心に、物事を整える。どんな時でも本来の目的を忘れない。
U:Utilize、人の為に自分を使う。「何をしてもらうか」ではなく「何ができるか」。
E:Empowerment、人を力づける存在であること。自分自身も、チームも元気にする力。
O:Open、過去の成功や既存の概念に、囚われない。 ゼロから新しい考えを構築していく。それが真の強さ。

このうちのOpenについて、自分のことをオープンに話してシェアしたり、発言するという意味もありますが、オープンに人の話を受け入れるという意味もあります。例えば、叱られた時に素直に聞くことができないと、本人はいじけて上司はカリカリして、関係性は悪くなります。叱られる場面だとしても、「この人は本当に自分のために言ってくれているんだな」と聞き入れることが重要です。新卒研修でも中途研修でも、きちんと受け取れるようになるまで訓練を行っていて、その結果良い上下関係が築けるのだと思います。リフレクトルで不合格を何度出されてもきちんと受け止められるのもこのためでしょう。みんな、Noには強いです。この強さを形づくるのは、上司が部下の可能性を、部下本人よりも信じて、メッセージで伝えているためだと思います。

私自身も、塾の講師を7年ほど経験したのちに弊社へ入社しましたが、先生という職業柄、私自身が指導されることに慣れていませんでした。入社当時は人事部で新卒研修を担当していましたが、無意識ながら立ち振る舞いや発言の仕方が先生っぽくて上から目線だったところを、上司に指摘されました。最初は注意されたことを素直に聞けない部分もありましたが、その上司が「なぜこういうことを言っているかというと、こうなって欲しいから」「期待している」「こういう可能性があなたにはあると思っている」と細かく丁寧に伝えてくれたので、そこから素直に話を聞けるようになりましたし、これがオープンに受け取るということなのかなという感触を掴むことができました。その上司と同じように期待している事をストレートに伝える人が弊社には多くいます。私は、部下の可能性をその人以上に信じるのが上司だと思っていて、「自分なんてこの程度だな」と思っている部下に対して、上司が「いや、もっとこれができるし、こういう可能性があるよ」と示してあげる。そうすると部下は未来に向かって立ち始め、行動が変わってきます。

5. これから実現したいこと

会社としては日本一供給戸数の多い建売業者になりたいと思っています。「ケイアイスター不動産のグループ会社」と伝えると認知してもらえますが、TOKYO BIG HOUSE単体ではまだなかなか認知されていません。営業が努力して、「TOKYO BIG HOUSEっていい会社だよね」「素晴らしい営業だったよ」「満足いく商品だよ」とお客様に言っていただきながら、そこから日本一を目指していきます。

私個人としてはリーダーをたくさん輩出したいと思っています。不動産業界はそもそも離職率が高い業界です。弊社もその問題からまだ完全に脱却できておらず、なかなか人を育てられないこと、リーダーを輩出できないことに悩んでいます。会社の仕組みや制度も少しずつ整ってきているので、人が育つ会社にしていきたいという想いを強く持っています。

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導入実績

「社員一人一人に成長して結果を出す責任を持ってもらうと同時に、
企業には、皆が結果を出し、仕事から充実感を得られるよう努める義務がある」
そうした信念のあるクライアント企業と共にリフレクトルは歩んでいきたいと考えています。