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CASE

営業標準化のため、圧倒的なスピードで言語化し、共通言語をつくる

シリーズBの急成長中スタートアップで、セールス育成および体系化のためにリフレクトルを活用し、言語化の効率化、人材のセールス・スキルの平準化につながった事例

株式会社カンリー

Introduction

Googleビジネスプロフィールを中心に、HP、SNSなどの店舗情報を一元管理し、管理画面上でラクに更新・運用・分析できるサービス「Canly」を展開している株式会社カンリー。シリーズBラウンドで約10億円の資金調達を実施。国内でも注目を集めるスタートアップです。
同社は、2023年1月からリフレクトルの導入をはじめました。セールススタッフの育成に活用していただいています。これまでどのような課題があったのか、導入から半年が経った今どのような変化があったのか、詳しくお聞きしました。

▶株式会社カンリーについて
「カンリー」は、Googleビジネスプロフィール(旧・Googleマイビジネス)やHP・各SNSの店舗アカウントを一括管理することで、管理・運用コストの削減、データ分析により店舗運営上の課題を特定し施策の改善につなげる店舗管理クラウドサービスです。単なるツール提供だけにとどまらず、熟練の運用担当者が貴社のご担当者様と伴走しながら運用支援を行います。

担当者様のお写真

▶林 佑樹さんについて
株式会社カンリー Canly事業部 営業統括部長
「固定概念なく各々が個性を発揮できる組織や社会を作る」を自身のビジョンに、新卒でインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社し、営業、販売戦略、マネジメントや文化醸成などを経験。その後、カンリーの営業組織立ち上げにセールスとして参画。現在に至る。

1. 個性を発揮できる組織作りのために、まずは共通言語をつくる

まずは株式会社カンリー様について教えてください。

株式会社カンリーは、店舗情報の一括管理サービス「カンリー」の開発・提供を行っています。Googleビジネスプロフィール(旧・Googleマイビジネス)やHP・各SNSの店舗情報を一括で簡単に管理することができ、2020年6月のリリースから約3年で52,000店舗以上のお客様に有料契約でご導入いただけるサービスへと成長しています。
特徴は、システムとしての使いやすさはもちろん、カスタマーサクセスをセットで提供していること。店舗で働いている方の中には、あまりシステムの操作が得意ではない方も少なくありません。デザイン面で分かりやすく、かつ伴走する体制をつくることで、お客様満足度が高まり、業績としても現在、解約率1%未満というSaaSの中でも高い数字を出しています。

Canlyサービスイメージ

セールスチームの組織づくりで大切にしたいことを教えてください。

固定概念なく個性を発揮できる組織をつくりたいと考えています。営業でいえば、成績が出ている人の意見が尊重されがちです。それは当たり前ですよね。しかし成果がうまく出ていない人であっても、良い意見を持っていることがありますし、そうした意見が尊重されてほしいと思うのです。
この考え方は、私自身の経験が大きく影響しているかもしれません。私は新卒でインテリジェンスに入社し、営業として働きましたが、入社すぐは全く数字が出ませんでした。過去を振り返ってみても、自分の理想と現実のギャップが大きく、うまく行かないことがたくさんありました。そんなときでも気にせず手を差し伸べてくれた友人や恩師のおかげで、自分は立ち直り、成長することができていると実感しています。
自分が自信を持って取り組めていない状態だと、個性を発揮するのが難しいのがリアルでした。だからこそ、成功の基準や土台をつくり、全員が個性を発揮できる。そんな状態をつくりたいと考えています。

個性を発揮できる組織作りには、何が必要なのでしょうか?

皆が個性を発揮できるような組織にするためには、まず土台として全員が売れるしくみが必要です。できるようになってはじめて、個性を発揮できるものだと考えているからです。はじめから個性を発揮しようとするのは、いわゆる「守破離」の「守」を持たずにがむしゃらに進むのと相違ありません。かえって遠回りになります。まずは営業組織としての共通言語をつくり、それを全員が習得することで、早く皆が一定の「できる」に到達することが必要だと考えています。
私が入社した当初のカンリーは、営業が3人のフェーズ。そして導入を決めてくださるお客様も、代表が掲げたビジョンに共感によることがほとんどで、セールスとしてのノウハウは蓄積できていませんでした。
そこでまず、成功するパターン、失敗するパターンの言語化を進めていきました。どのフェーズで何を聞いているのか、どんな伝え方をして商談後にどうナーチャリングするのか、とにかくあらゆる項目を可視化。メンバーの共通認識をつくるために、言語化を進めていったのです。

言語化を重視されているのですね。

前職で成果を出せるようになったきっかけが、上司からのアドバイスのもと、営業の手法を言語化していくことでした。私自身の数字として、好成績を出すだけでなく、営業の標準化を徹底して進めたことでチームの業績を最大化できたりなど、言語化によって成功体験を得られたんです。言語化、標準化することが評価され、結果にもつながったことは、自分にとって大きな経験でした。
組織作りにおいて、言語化は不可欠だと考えています。

2. 文字では伝わりづらい温度感を言語化したい

今回、リフレクトルの導入を考えたきっかけを教えてください。

シリーズB直前のタイミングで、組織としても徐々に大きくなってきました。営業組織としても10名程度に。予算の達成や受注率の向上など、より具体的に数字が求められる段階にありました。一方でこの段階で、メンバーによって数字の差が出始めていたこともあり、共通言語をつくるために、他社の力を借りて営業を改善するのもアリではと考えたのです。

メンバー集合写真

すでに林さん側でさまざまな言語化の施策を進めていたと思います。具体的に、どのような課題があったのでしょうか。

これまで、スプレッドシートなどを用いて文字による言語化をしていました。しかしノウハウが蓄積されていくにつれ、大量のドキュメントが発生。たくさんあることは良いものの、量が多すぎて、新しいメンバーにとっては習得が難しい状態が発生しました。くわえて、文字による言語化では、編集に大量の時間がかかるうえ、声のトーンなど伝わりづらい項目もあるなどの課題がありました。
また、トークだけ習得していっても中々成果の差が埋まりづらく、より成果を上げる上で、実は「間」や「抑揚」、「身振り」など非言語領域の習得に成果創出へのヒントがあるのではないかと考えたことも導入を検討した大きなきっかけです。
しかもカンリーは2022年11月まで完全フルリモートで、現在もセールスチームにはさまざまな働き方のメンバーがいます。どうしても商談もオンラインになるため、対面で同席するような人材育成はできません。属人化してしまい、売れる人と売れない人の差が広がりつつありました。
このままの状態では、営業標準化が実現できません。共通言語をつくり、キャッチアップのスピード感を早めるためにも、リフレクトルの導入を決めました。

シリーズBの前での導入は、スタートアップの予算としても潤沢ではない時期で、なかなか決断も難しかったと思います。なぜこの時期に決断したのでしょうか。

自分たちで言語化を進めていく中で、いずれ何らかのツールを入れる必要があることはすでに実感していました。確かに今入れるべきかについては悩みましたが、当社のバリューには「まずやってみろ」というものがあります。今回やってみて、うまくいかなければまた改善すれば良い。そう考えて導入を決めました。

3. 言葉遣い一つ一つのこだわりを共通認識に

2023年2月に導入以来、どのようにリフレクトルを運用していますか?

毎週2パターンを実施しています。1つ目は手本となる実商談を録画して、それに対してメンバーにコメントを書いてもらい、そのコメントを見比べて議論することです。これは全員で共通認識を伝えるためです。
2つ目はテーマごとのロープレです。手本としてのロープレを出し、そのキーポイントを上記の実商談と同様のかたちで共有した上で、メンバー同士でペアでロープレを行います。
これら2つは、必ず全員参加で実施しています。

リフレクトルを導入してみて、所感はいかがでしょうか?

共通認識をこれまでよりもより効率的に、非言語領域も含めて取れるのは非常に大きいですね。動画で残っているので、キャッチアップのスピードも非常に速いです。これまで言語化を徹底してきた甲斐もあり、メンバーからの「いいと感じるコメント」のタイミングや要素もだいぶ似通っています。また上司、メンバーの間だけでなく、しっかりメンバー間での共通認識が取れている実感がありますね。

カンリーさんは、非常にフィードバックの質が高いように思います。どのようなことを意識しているのでしょうか?

これまで言語化を徹底してきた効果も大きいかもしれません。具体的には、何が良くて、何が良くないかを明確にしています。たとえば私たちには、競合と相対した時に「どのタイミングで何を伝えることが一番良いのか」明確に勝ち筋があります。このノウハウに関しても、単に手法としてあるわけではなく、そのトークの言葉遣い一つ一つまで本当にこだわってきています。
小さなこだわりまで言語化してきたことが、メンバーへのフィードバックにも表れていると思います。

シリーズBという、組織規模の拡大中にリフレクトルを導入しました。この時期に導入した効果についてどう感じていますか。

今導入して良かったと感じています。実はこのフェーズは、属人化していたものをシステムとして落とし込む必要があり、言語化や体系化に非常に困ってしまう時期だと思います。とはいえほかのタスクもあり、なかなか言語化だけに時間をかけることもできません。リフレクトルであれば、動画素材を用いてスピーディに言語化できます。この時期に言語化をしっかりできたことは非常に大きかったですね。
他社において、シリーズBの時期はまだまだ組織規模も小さく、自分たちで人材育成を完結させることも多いように思います。というのも、資金力がないからです。一方で、限られた予算の中で導入するからこそ、会社として重要視していることの共通言語を取る効果もあります。私たちもリフレクトルの導入の際は、ベンチャーのシリーズBで、このシステムを導入したこと自体が大きな意思決定だと伝えた上で臨みました。メンバーも真剣に研修に臨みますし、言語化を大事にすることへの理解にもつながったと感じます。

林さん

リフレクトルのカスタマーサクセスについて、いかがでしたか。

セールス側として活用していきたいタイミングで、何度もミーティングを実施し、手厚く支援していただきました。補助輪を外して自走できるレベルまで、向き合っていただいた印象があります。ワークの方法など、さまざまなノウハウを教えていただいて助かりました。

今後、リフレクトルをどのように活用していきたいですか。

営業組織として次の目標は、全員が成果を出せるようになることです。それぞれの成約率を見ながら、共有認識をつくるPDCAを回していきたいですね。また現在は手本となるロープレを公開する形で進めていますが、いずれはメンバーのロープレをフィードバックする形も採用予定です。これにより、個性を活かしていくような組織作りにもつなげられると思います。
またカスタマーサクセスなどの他の部署においても、言語化は非常に大切です。今後は営業部署以外にも、言語化の大切さを広めていけたらと思います。
最終的には、カンリーの営業が、お客様から第一想起される存在を目指していきたいです。「カンリーさん、すごく丁寧に教えてくれるよね」と周りが感じてもらえるような存在になることが、今後組織が拡大する上でも不可欠だと考えています。そのためにも、今後も言語化を大事に、個性が発揮できる組織作りを進めていきます。

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導入実績

「社員一人一人に成長して結果を出す責任を持ってもらうと同時に、
企業には、皆が結果を出し、仕事から充実感を得られるよう努める義務がある」
そうした信念のあるクライアント企業と共にリフレクトルは歩んでいきたいと考えています。