営業力を高める、組織の仕組みづくりの「始め方」

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Summary

◆ 営業力を高める「組織の仕組みづくり」は、背景とゴールを整理することから始めよう
◆ 背景整理のポイント:企業が掲げる目標や課題と仕組みづくりの繋がりを明確に
◆ ゴール整理のポイント:具体的な達成ゴールを掲げる
◆ 整理ができたら、整理ができて共有する際は、リーダ―が想いを直接伝え、熱量を高めることが大切

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◆ 営業力を高める「組織の仕組みづくり」は、背景とゴールを整理することから始めよう

営業育成の仕組みづくりをすると意思決定をした企業が、まず最初に取り組むべきステップは、「1. 仕組みづくりを進める背景・理由の整理」と「2.ゴールの整理」です。

我々はデジタルを活用した営業育成の仕組みづくり(DX、デジタルトランスフォーメーション)に数多く関わっていますが、ファーストステップとして、背景とゴールの整理をリーダーと共に整理しながら進めることを大切にしています。

「仕組みづくり」は、これまでのあり方を変えること。必然的に、関わる人の負担感や抵抗感が生じます。例え導入後に、これまでの仕事がもっと楽になるものであっても、変化を目の前にしている時には、多かれ少なかれ人は大変さを感じるものです。

その感情を乗り越えて、皆で前に進んでいくためには、力が湧いてくるような背景・理由や、変化後のイメージの提示が大切です。

◆ 背景整理のポイント:企業が掲げる目標や課題と仕組みづくりの繋がりを明確に

「1. 仕組みづくりを進める背景・理由の整理」では、まず「自社が掲げている経営目標、また優先的な経営課題」の確認が大切です。そしてその目標・課題と今回の仕組みづくりとの「つながり」を書き出すとと、仕組みづくりの背景・理由を的確に整理できます。

 「今回の取り組みの背景」という題で考えると、仕組みづくりを進めようと考えたきっかけの出来事など、核心の周辺にある事が挙げられてしまうのに対して、上記のように「経営目標・課題」と「今回の仕組みづくり」のつながりに焦点を当てることで核心に迫ることが出来ます。
 
イメージとしては下記のような内容が整理できると理想です。ここでは、長期的、かつ具体的な目標および、なぜ人材育成が重要かの背景が、企業の注力しているポイント(ここでは高価格帯の住宅)と共に洗い出されています。

・ 5年後の20xx年までに、県内で販売棟数No.1になる目標を掲げている。
・ 社員数も2倍にする計画で、採用した人材の育成は優先経営課題である。
・ 特に我々は高価格帯の住宅を扱っており、社員全員が高い水準のお客様接客力・営業力がある状態になければならない

◆ ゴール整理のポイント:具体的な達成ゴールを掲げる

「2.ゴールの整理」については、できるだけ具体的にイメージを持てるように描きます。例えば、「 入社した人が接客する前に修了する3か月間のカリキュラムとその運営体制ができる。カリキュラム修了者は1年目で●棟の受注ができている。」「3-8年目の選抜者を対象とした2か月間の集中強化プログラムができており、受講者の成約率が5%(ポイント)向上している」「営業の参考動画をいつでも見られるナレッジライブラリができており、月間の参照数が●本以上であること、新規お手本動画登録数が●本以上を継続している」などとまとめます。

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◆ 整理ができたら、整理ができて共有する際は、リーダ―が想いを直接伝え、熱量を高めることが大切

仕組みづくりを行う際は、企業のメンバーに背景やゴールをどのように伝えるかも重要になります。メール文面で書面を送るだけでは、メンバーに本気度は伝わりません。経営者及び推進責任者の口から、思いを伝えることが大切です。

例えばある住宅企業のリーダーの方が、営業育成の仕組み作りを行う一環で、弊社の営業育成ツール「リフレクトル」を導入した際の、キックオフ会の冒頭のスピーチを紹介します。キックオフ会には育成対象の新人とそのメンターが参加していました。そして、ゴールや取組みの内容など具体論は、キックオフの中で事務局から共有されることになっており、その前にリーダーが自らの口で語った内容です。

「皆さんのことをこうして迎えられていることをとても嬉しく感じていると同時に、皆さんはとてもラッキーだとも思う。なぜならば、皆さんが営業として仕事をし、お客さまに買って頂く我々の家は、本当に良い家だからだ。自信を持ってお勧めできるし、お客さまに幸せになって頂いていると、誇りを持って働くことができると思う。

 同時に、お客さまに一生の買い物を任せて頂くためには、信頼して頂ける対話力、すなわち営業としての力が必要だ。その力を身につけていくために、この取り組みをすることに決めた。これから先、売れなくて悩むこともあると思う。私も悩んでいた時期がある。ちなみにその時にどう脱却したかをお話しすると、お客さまとの商談に時に、もう一人の自分をこの辺り(前方の空中)に置くようにした。自分を客観的に見ることを意識して、どのやりとりはお客さまの反応が良かったか、逆にどこは変えなければならないかを考えるようにした。すると、自分の営業がどんどん変わり始めたと感じられたし、営業成績も伸びた。今回の取り組みで活用するリフレクトルも、そうした、自分を客観視するツールだと捉えている。皆さんにこの機会を活かして活躍できる力を身につけて欲しい」

ここでは、仕組みづくりを進めるうえで、企業として目指す姿や、仕組みづくり=リフレクトルの導入を行う理由が、強い熱量で語られています。

リーダーが自らの口でこうしたメッセージを伝えるか否かは、チーム/組織が進化できるか(DX/デジタルトランスフォーメーションできるか)に大きな影響があります。

デジタルの仕組みが発達して、レポート等の自動化も進み、時間をかけなくても取り組みの進捗は把握できるようになりました。一つの成果を出すのに必要な時間は減っている一方で、変革に求められる意志の強さは変わりません。リーダーの役割は時間を使うことではなく、意思を強く持ち、そして示すことに、よりシフトしていると感じています。

close up. speaker standing in front of the audience in the conference room. photo with copy space

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