リフレクトルでフィードバックすると、ポジティブなフィードバックが増える

Co-Growthはリフレクトルを軸としたあらたな人材育成の仕組みづくりに取り組んでいますが、そのなかで大切にしているのは、上司/先輩と後輩の育成の絆づくりです。

そのためには的確な指導ができることに加え、特に良いところを具体的に取り上げて褒められることが大切と考えています。

良いところを褒めることが大切なのは、上司/先輩と後輩の良い関係性を作り、働く場を良くし、やる気や成長する意欲を引きだすことにつながるからです。

これに関連して、リフレクトルを開発しはじめた頃に行った実証実験において、掲題の結果が明らかになっています。

紙で評価を行うと、ポジティブな指摘約2割/要改善の指摘約8割であるのに対して、リフレクトルで評価を行うと、ポジティブな指摘約5割/要改善の指摘約5割であり、リフレクトルを用いたほうがポジティブなフィードバックが増えることがわかりました。

なお、フィードバックの総量は、紙で行った時が50分の模擬授業に対して約6箇所の指摘であったのに対して、リフレクトルで行った時は約13箇所と、約2倍に増えています。これは要改善の指摘の代わりにポジティブなフィードバックをしたのではなく、これまで以上に要改善の指摘を行い、それに加えて良い点も取り上げたことが伺えます。

ポジティブなフィードバックと要改善のフィードバックの割合

ポジティブなフィードバックと要改善のフィードバックの割合

ユーザーへのヒアリングでは「フィードバックを紙で通常書き留めているときには、絶対に伝えようと思った改善する必要がある個所のみをメモしがちだ。しかしリフレクトルの場合、まず「+(ポジティブ)」と「−(要改善)」が選択肢にあるので、自然とポジティブの指摘ができる場面も見つけようとする」

「ポジティブなフィードバックの内容は、いきなり言葉としては思い浮かべにくいが、まず「+」で場面を取り上げて、その理由を考えるというステップを踏むと言葉にしやすい」などの声が聞こえてきました。

実証実験に関する論文本文も、参考としてご参照いただくことが可能です。

論文PDF